健康と食事

干物に含まれている主な添加物とは!?

干物に含まれている主な添加物とは!?1

魚の食べ方で1番美味しいのは「刺身」と思っていたのですが「干物」もかなり美味しくて中でも「トロサバ」が大好きです。

しかも刺身とは違い保存も出来るのでとても便利なので重宝しています。

干物だから「添加物なんて使ってないでしょ?」と思われる人もいらっしゃるかと思います。

添加物の出る幕が無さそうな食品ですが実際は使用されています。

今回は添加物と縁が無さそうな「干物」に使われている添加物について記事にしています。

それでは一緒に確認していきましょう!

1.主に使用されている添加物

干物に含まれている主な添加物とは!?2

「干物」に使用されている主な添加物の種類を下記の表にまとめてみました。

× 食べてはダメ ×
(特になし)
▲ 安全ではない ▲
・調味料(アミノ酸等)
・エリソルビン酸Na
・pH調整剤
〇 比較的安全 〇
・ビタミンC
・ビタミンE

干物は魚を開いてから塩水につけて天日または機械で乾燥させます。

水分が少なく塩分の働きもあって常温で一定期間保存する事ができるのです。

しかし、1つだけ問題があります。
それは「油焼け」です。

魚に含まれる脂肪は不飽和脂肪酸が多いため酸化しやすい性質があります。

そのため、脂肪が酸化してしまい有害な過酸化脂質が生成されてしまいます。

過酸化脂質が多く生成されると下痢を引き起こしてしまいす。

そこで酸化防止剤の「ビタミンC」が用いられます。

ここではそんな「ビタミンC」について説明したいと思います。

ビタミンCはレモンやイチゴに含まれている成分です。

ビタミンCは化学構造が分かっているので人工的に合成され、栄養強化剤等にも使われています。

お茶飲料、清涼飲料水、ジャム、キャンディー、ハム、ウィンナーソーセージ、パン
などなど‥。。

とても多くの食品で使用されています。

簡略名は「V.C」となっています。

食品は空気中の酸素によって酸化されてしまい味や風味が劣化したり、変色したりします。

ビタミンCには酸化を防ぐ働きがあるので酸化防止剤として使われています。

ビタミンCの急性毒性は極めて弱く慢性毒性も確認されていません。

大人が1日1g*1を3ヶ月取り続けても異常は見られませんでした。

ただし、1日に6gという大量に取ると気分が悪くなったり、吐いたりする等の症状が見られました。

幼児では皮膚に発疹が見られました。

普段の食生活で6gという大量のビタミンCを摂る事はありえないので心配はいらないでしょう。

ビタミンCが酸化防止剤として使われた時には「酸化防止剤(ビタミンC)」と表示されます。 

しかし、ビタミンCは栄養強化剤としても使われる事があります。

栄養強化剤として使用された場合は表示免除となるので悪用されるケースがあります。

例えば、、

お茶飲料には「ビタミンC」という表示があります。

しかし、酸化防止剤とは書いてありませんよね?

これは栄養強化剤として使われている事を意味しています。

栄養強化剤として使用した場合は企業が表示、非表示を選択できるのです。

ところが、実際にはお茶が酸化して風味や色が変わるのを防いでいます。

なので、本当は「酸化防止剤(ビタミンC)」と表示すべきかと思います。

しかし、企業からすると「酸化防止剤(ビタミンC)」と表示してしまうと消費者が「添加物を使っている!」となってしまうので印象が良くありません。

そんな良くない印象を持たせない為にも「栄養強化」という建前を使っているのです。

その結果「ビタミンC」とだけ表示しているのです。

これなら印象も良くなりますよね。。

これと同じようなケースが今さっき紹介したお茶の他にもあると考えられます。

ビタミンCという表示がある場合は普通「L-アスコルビン酸」が使われています。

下記に「L-アスコルビン酸」と同様に「ビタミンC」という表示が認められているものを挙げておきます。

  • 「L-アスコルビン酸ステアリン酸エステル」
  • 「L-アスコルビン酸ナトリウム」
  • 「L-アスコルビン酸パルミチン酸エステル」
  • 「L-アスコルビン酸2-グルコシド」

が使われている事もあります。

似た様な名称が並んでいて混乱しそうですが先程も述べた様にこれらにも「ビタミンC」という表示が認められています。

1つずつ説明していきますね!

1-1. L-アスコルビン酸ステアリン酸エステル

「L-アスコルビン酸ステアリン酸エステル」は油によく溶ける性質があります。

なので、油脂やバター、チーズ等に使われます。

こうした製品に「ビタミンC」という表示があったら「L-アスコルビン酸ステアリン酸エステル」の可能性が大きいです。

「L-アスコルビン酸ステアリン酸エステル」も「L-アスコルビン酸」と同様に急性毒性はほとんどありません。

ラットに体重1kgあたり3gを口から与えましたが悪い影響は見られませんでした。

安全性に問題はないでしょう。

1-2. L-アスコルビン酸Na

「L-アスコルビン酸Na」は「L-アスコルビン酸」にナトリウムが結合したものです。

酸味が少なく水に溶けやすく使いやすいため、ハムやソーセージ等に使われています。

毒性は「L-アスコルビン酸」とほぼ同程度です。

ただ1点注意して欲しいのはナトリウムが結合しているので一緒にナトリウムを摂ってしまいます。

1-3. L-アスコルビン酸パルミチン酸エステル

「L-アスコルビン酸パルミチン酸エステル」は「L-アスコルビン酸ステアリン酸エステル」に似た物質で同様に安全性に問題はありません。

1-4. L-アスコルビン酸2-グルコシド

「L-アスコルビン酸2-グルコシド」は「L-アスコルビン酸」にブドウ糖が結合したものでこちらも安全性に問題はありません。 

(*1)ちなみに意識していないと「ビタミンCを1日1g」という数値はかなりハードルが高めとなっており摂れている人も少ないかと思います。
普段から摂取する栄養素に気を遣って欲しいです(ちなみに私は2.5g/日を目安で摂取してます)。

2.特に気を付けて欲しい添加物

干物に含まれている主な添加物とは!?3

ここでは「エリソルビン酸Na」について紹介しておきます。

エリソルビン酸はビタミンC(L-アスコルビン酸)の異性体(同じ種類の原子を同じ数持っているが化学構造が違うもの)です。

エリソルビン酸は微生物によって砂糖やブドウ糖から作られます。

そしてエリソルビン酸とナトリウムを結合させエリソルビン酸Naが生成されます。

用途としてはハムやウインナーソーセージ等に亜硝酸Na(発色剤)と共に使われています。

 急性毒性は非常に弱い添加物ですが飲料水にエリソルビン酸Naを5%以上を混ぜてラットに13週間、飲ませた実験では死亡する事がありました。

おそらくナトリウムの影響と考えられます。

その他、突然変異性試験では染色体異常が確認されています。

食品安全委員会

エリソルビン酸Naについて書かれた記事です。興味のある人は是非!

3.その他の添加物について

干物に含まれている主な添加物とは!?4

ここでは「調味料(アミノ酸等)」について解説したいと思います。

このブログでも何度か紹介している添加物です。

改めて復習しておきましょう!

食品に旨味をつけるために添加されます。

調味料はアミノ酸系、核酸系、有機酸系に分類されています。最もよく使われているのはアミノ酸系のL-グルタミン酸Naです。

スナック菓子、漬物、惣菜、弁当、せんべいなどなど‥。

多くの食品に使われています。

L-グルタミン酸Naはもともと昆布に含まれる旨味成分となっています。

化学調味料である「味の素」の主成分です。

1908年に昆布から発見され、その後化学合成されるようになり今は発酵法で作られています。

核酸系の代表はカツオ節の旨味成分である「5’-イノシン酸二Na」や椎茸に含まれる「5’-グアニル酸二Na」です。

有機酸系の代表は貝類に含まれる「コハク酸Na」、無機塩は「塩化K」などがよく使われています。

調味料は添加物の一括名です。

実際に添加物として使われる合成の物質は全部で21種類あります。

例えばアミノ酸系のL-グルタミン酸Naが食品に使われたとします。

この場合の表示は調味料(アミノ酸)となります。

ですが実際には「調味料(アミノ酸等)という表示が多いです。

これは「味の素」である可能性が大きいです。

「味の素」はアミノ酸系のL-グルタミン酸Naは 97.5%で残りは核酸系の「5’-リボヌクレオチド二Na」であるため、「アミノ酸等」という表現になっています。

また、最もよく使われている「L-グルタミン酸Na」ですがこれまでの動物実験ではそれほど毒性は見られていません。

しかし、人間が一度に大量に摂ると敏感な人では「中華料理店症候群」という一種の過敏症になる事があります。

これは顔面や首、腕にかけてのしびれ感、灼熱感、動悸、めまい、全身のだるさなどなど‥。多くの症状が現れるというものです。

1968年にアメリカのボストン近郊の中華料理店で「L-グルタミン酸Na」入りのワンタンスープを飲んだ人たちに現れた症状なのでこの名前がついています。

体が「L-グルタミン酸Na」をうまく処理できずに起こる一種の拒否反応と考えられます。 こうした症状が現れるかどうかは個人差があり全く現れない人もいれば強く現れる人もいます。

普段から化学物質に敏感な人には現れやすいようなので注意が必要です。

他の調味料では「中華料理店症候群」のような症状が現れたという報告はありません。

しかし、化学的に合成された純度の高い 添加物を一度に大量に摂ると体が十分に処理できずに似たような症状が現れる可能性があると考えられます。

4.まとめ

干物に含まれている主な添加物とは!?5

ここまで読んで頂きありがとうございます。

今回の記事では干物に使用されている主な添加物を紹介させて頂きました。

⚫食べてはダメ
⇒(特になし)

⚫安全ではない
⇒3種類

⚫比較的安全
⇒2種類

という事を伝えさせて頂きました。

最初に「ビタミンC(L-アスコルビン酸)」について紹介させて頂きました。

今回は詳細にビタミンCについて書かさせて頂きました。

ビタミンCと一言でいっても様々な種類がありましたよね。

その次にエリソルビン酸Naについて説明させて頂きました。

この「エリソルビン酸Na」はビタミンCの異性体という事を説明させて頂きました。

異性体ではあるもののビタミンCに比べるとリスクが高くなっている添加物となっていましたよね?

最後に「調味料(アミノ酸等)」について解説しました。

こちらの「調味料(アミノ酸等)」に関しては本当に多くの食品に使われています。

このブログでも何度か取り上げているので復習も兼ねて記事にさせて頂きました。

干物を購入する際は是非、ビタミンだけが添加された物を購入する様にしましょう!

自分を守るのは自分自身でしかありません。

「健康的で質の高い人生を!!」

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